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大倉陶園のミニ知識

遠来の来賓、国賓をもてなす日本を代表する大倉陶園の食器


 宮内庁御用達として名高い大倉陶園。その成り立ちは幕末より日本橋で絵草紙屋・萬屋を営んでいた大倉孫兵衛と息子の和親が、1919年「全く商売以外の道楽仕事として、良きが上にもよきものを作りて」を理念に創設しました。東京大田区に蒲田工場を建て、1959年、横浜戸塚に移転し現在では本社、ショールームとして多くの来客をもてなしていらっしゃいます。工場の敷地内には花壇やゆったりとしたショールーム、のどかな雰囲気の中で芸術的な作品を生み出し、大倉孫三郎と和親の精神が現れています。
 「全く大倉の道樂として此上なき美術品を作り度し」と記したとおり現在でも最高の美術的価値を持ち合わせたテーブルウェアとして、後に宮内庁御用達、1974年には、それまでの実績を認められて国賓を迎える赤坂迎賓館に大倉陶園の製品を納め、正餐会やパーティなどでも外国の要人の方のもてなしに一翼を担っています。

創業当時よりヨーロッパの新しい生地、装飾方法に日本の伝統的な呉須や、漆蒔きなどの絵付けを施して、独自の商品、技術を展開していきました。中でも大倉陶園の代表作「ブルーローズ」は、一度焼成された上に油で溶いたコバルト色の絵付けを施して、再び高温で焼き上げる岡染めの技法で作られ、コバルト色の薔薇は、釉薬の中に沈み陰影のあるふわっとした柔らかみのある絶妙な仕上がりは他に類を見ません。また、型から出した柔らかい生地にローラーを回転させて模様を浮き上らせていくエンボス技法は、ヨーロッパでは技術の継承が難しく、現代でこの巧みな職人技を惜しみなく製品に生かし、独自の美を確立しているのは大倉陶園だけと言えます。

初めて製品出荷できたのは1922年大倉孫兵衛の死後。
1924年 三越にて市販を開始。
1927年 アメリカの独立150年記念万国博覧会で最高大賞を受賞。
1929年 紋章入りディナーセットを海外へ出荷。
1932年 在ワシントン日本大使館にディナーセットを納入。
1937年 パリ万国博覧会では名誉賞受賞。

このことにより、大倉陶園の名は更に国際的認知度が高まり、高品質のカオリンを惜しみなく使われた製品に「オークラチャイナ」の愛称が付く程人気も高まりました。また「セーブルのブルー、オークラのホワイト」と世界で賞賛を受け、生地の白さだけでなく、肌のなめらかさも硬質磁器の分野で最高品質を維持しています。

1943年 東久邇成子(昭和天皇の長女)の成婚用の食器を受注。
1945年 4月15日に空襲で工場が全焼。
1944年 製品の出荷を再開。
1948年 ディナーセットを作製。
1950年 株式会社大倉陶園の法人化。
1955年 日東陶器商会(現・ノリタケテーブルウェア)に販売を委託した。
1959年 皇太子明仁親王と同妃美智子の成婚時には晩餐会の食器を納入。
    以後、日本の皇室御用達窯となる。
1960年 横浜市戸塚に本社、工場移転、長野県軽井沢町に夏季直営店開店。
1974年 赤坂迎賓館に4820ピースの食器を納入。
2008年 北海道洞爺湖サミット晩餐会用食器を納入。

大倉陶園の製品は国賓を迎える正餐会やパーティーなど社交の場において、要人のおもてなしに華を添えるだけでなく、お家のテーブルウェアとしても格式が高く大変エレガントな製品は日常生活も華やかにしてくれます。
ご不要な大倉陶園の製品がございましたら是非ご連絡ください。

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